ゼロからサロンで学んだ私の英語学習ジャーニー。Ayuko#英語学習インタビューNo,1

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Ayuko 1990年年生まれ

オーストラリア・ゴールドコースト|AYU HAIR Gold Coast スタイリスト


石川県金沢市出身
地元金沢の大手 高単価系サロンで8年勤務したのち、2016年よりオーストラリアへ移住。
日系サロン、韓国系サロンを経て、2020年からフリーランス美容師として活動。

Instagram | @ayu_hair_gc

前回のキャリア編インタビューで、「英語学習はなんとかなると聞いていたけど、なんとかならなかった」と正直に話してくれたAYUKOさん。では、英語ゼロの状態から、どうやって現地で通じる英語を身につけたのでしょうか。今回は「英語学習」に絞って、その過程を聞きました。教科書を買わなかった理由、翻訳アプリを封印した理由、そして「英語そのもの」より大事だったこと。これから海外をめざす美容師さんに、きっと役立つ話ばかりです。

目次

「できる」と思い込んでいた

正直に言うと、英語は大嫌いでした。学生のころは、たぶんクラスで一番点数が低かったくらい。いつも赤点すれすれの、50点くらいでした。笑

それなのに、なぜか「自分は中2くらいまでの英語はできる」と思い込んでいたんです。日本にいると、英語を試す場面がないですよね。だから、教科書に出てくる「バス停への行き方」や「ハンバーガーの買い方」みたいなフレーズをなんとなく覚えていて、それでできる気になっていました。行く前に、特に勉強もしませんでした。「なんとかなるだろう」と思って。実際は、まったくなんとかなりませんでした。

学校を2週間で辞めた。リアルな英語学習は、職場から始まった

語学学校は、一番下のクラスでも難しすぎて、2週間で辞めました。そこから1週間ほどで、日系の美容室で働き始めます。私の英語の勉強が本当に始まったのは、働いた初日からでした。

やり方は、「自分にとって必要な英語から取りに行く」こと。職場で実際に使うフレーズを、リアルな現場で拾っていきました。英語ができなさすぎて、「どこから勉強しようかな」なんて余裕は一つもなかった。でも、それが逆に良かったのかもしれません。自分にとって本当に必要な英語が何か、はっきり分かっていたので。

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ノートより、道端でのひとりごと

職場以外の時間は、正直、そんなに勉強していません。でも、一人でいるときは、四六時中、自分がいつも日本語で言っている口ぐせや、美容師のカウンセリングの言い回しを、ブツブツつぶやくんです。いわゆる”独り言英語”というやつですかね。道を歩きながら、お風呂に入りながら。日本語で言っていることを、全部英語に変えられるか、ずっとチェックしていました。

ノートにフレーズをびっしり書く、いかにも日本人らしい勉強もしました。でも、それは現場でパッと出てこなかったんです。逆に、道端でブツブツ言っていたことのほうが、すぐ口から出てきた。気づいたときにすぐ調べて、その1秒後に口に出す。そういうことのほうが、生きた英語になりました。

翻訳アプリは、使わないと決めた

翻訳アプリは、最初から使わないようにしました。

翻訳アプリに頼ると、「明日も使おう、明日も使おう」となってしまう。それより、分からないなりに、面と向かって自分の言葉でやって、大失敗したり怒られたりするほうが、ずっと身につきます。使わないと決めるからこそ、「これは覚えておかなきゃ」と自分でインプットするんです。

アクセントが強くて聞き取れない人にも、翻訳アプリはなるべく使わずにチャレンジしてみました。相手も一応、英語を話しているので。「こういうこと?」と、分かるまで、絶対に折れずにやりとりしていました。先輩たちもそのぐらい強気な姿勢だったの、私もそこは英語で貫くという習慣にしていましたね。

一番の失敗は「分かったふり」だった

初めのころ、一番やってしまったのが「分かったふり」です。本当は分かっていないのに、怖くて、そのまま進めてしまう。するとお客様に、「あなた、本当に分かってる?」と言われる。それでも「分かってません」と言えなくて、怒られたことが何度もありました。

面白いのは、英語ができないことを怒られたわけではない、ということです。「なんで、分からないって言わないの」と怒られたんです。だから大事なのは、英語力そのものより、「それはこういう意味であってますか?」と、知っている言葉で確認していくこと。分からないときに「もう一回お願いします」と言える勇気が、最初はなかなか出なかったんですよね。

オーストラリアは、スモールトークの国

働いてみて気づいたのが、接客の文化の違いです。オーストラリアは、髪の話に入るまでが、日本よりずっと長いんです。

新規のお客様が来たら、すぐ席にご案内するのではなく、待合スペースでスタイリストも一緒に座って、5分くらい話すこともあります。「どこからの紹介で来てくれたの?」「どこに住んでるの?」と軽く聞いて、なんとなくその人の人柄を知ってから始める。スモールトーク(雑談)が、とても大事な国なんです。そこで打ち解けてから席に案内して、ようやく髪の話がスタートします。

伸びたのは「英語」より「バリアがなくなったこと」

英語のレベル自体は、1年から1年半のあいだ、そんなに変わっていなかったと思います。変わったのは、「英語を喋ることへの苦手意識」でした。それが外れてから、やっと伸びた感覚があります。

1年が終わるまでは、なぜか緊張してしまって、対面して話すのが怖かった。それが、1年半程して「知っている単語でどうにか言ってみて、意味分かる?と聞く」勇気が、少しずつ出てきた。そうやっても怒られないし、失礼でもないんだ、と確認できて、怖くなくなったのが1年半くらいです。すごく周りに比べると遅かったと思います。

今ふり返ると、盲点だったのは、英語そのものよりも、その国の会話のリズムや流れでした。言語はあくまでもコミュニケーションツール。英語を話しながら、その雰囲気に乗ってコミュニケーションを取る。相手はきっとその反応やリアクションを見ているんだと思います。「この人は英語で話すことに慣れているな」「私に伝えたいことがあるんだろうな」と感じると、心を開いてくれる。そこに慣れるのに、1年以上かかりましたね。

生活の中の、周りの会話が私の教材だった

ワーホリ2年目くらいに、日本から教科書と単語帳を買ってきたこともありました。でも、忍耐力がなくて。「この1冊を終えても、友達と楽しく話せるようになるのかな? お客さんを盛り上げられるのかな?」と、直結しない気がしてしまったんです。

それより効果的だあったのは、「聞く事」でした。日系サロンの先輩がカウンセリングで話しているのを、後ろでひたすら聞く。教科書のかわりに、人が工夫して話している英語を聞くんです。シェアハウスに韓国人の子がいても、最初は輪に入れなくて、ただ聞いているだけ。でも、その「聞く量」がすごく多かった。カフェで、周りの雑音をずっと聞いていることもありました。そこを注意深く観察して、「ここでこのフレーズ使うんだな」とか、「このシーンでこのフレーズ言うんだー」など日常の周りの音が一番の教材でした。

ドラマや映画を英語字幕で見る勉強法もありますが、私にはドラマのセリフが少しわざとらしく感じて、実生活で使われていない気がしたんです。だから、周りの生の会話を聞いてメモして、自分のものにしていきました。

同じアジア人の英語から、学べた

これは何度も言ってしまうんですが、ネイティブの英語は、完成されすぎていて、逆にインプットしにくいんです。それより、同じアジア人が話している英語のほうが、「そのワードで、そう説明するんだ」というひらめきがもらえました。

合っているかどうかは別として、そこで「英語を話す脳の使い方」を学べた気がします。ネイティブの一歩手前の段階。そこがすごく参考になりました。

もし今、英語ゼロからやり直すなら

今の時代なら、私はこの3つを組み合わせます。

point
美容師に特化した英会話レッスン

今は、職業別に、即日使える英語を教えてくれる先生がいます。美容師専門で教えてくれる人もいる。これは「すごく伸びる」と思います。

point
AIの活用

ChatGPTのようなAIに、気になったことをどんどん話しかけて、その場で答えをもらう。同時進行で詰めていけます。

point
専門的な試験の勉強

IELTSのような検定です。当時の私は「即日使えないから」と後回しにしましたが、10年経った今、これは絶対に必要でした。レベルの高い英語を通らずに外国に住み続けるのは、不利なことが多すぎるんです。

そして、一番大事なのは、「使う場所ありき」で学ぶこと。アウトプットする場所(仕事の現場)があると、習得が本当に早くなります。英語を、生活のどこで一番使いたいか。それを先に決めるといいと思います。

日本にいながら、英語を身につけるには

今このメディアを見てくれている方の多くは、まだ日本にいると思います。日本にいながら、どうするか。

まず、美容師向けに教えてくれる英会話の先生を探すのは、日本でもできます。そのうえで、どうにかして「外国人を目の前にして話すリズム」に慣れることが、絶対に欠かせません。

英会話を週2〜3回習っても、AIでやっても、アウトプットする場所がないと、脳に刻まれないんです。だから、コミュニティに飛び込むことが大事。私の地元の金沢にも、その土地を好きで住んでいる外国人のグループがありました。そこに入り浸っていた子は、あまり喋れないのに、「英語を話す人の動き」ができていて、慣れていたんです。「何言ってるか分からない」と、普通に言えたりして。

お金を使って解決するか、コミュニティを探すか、職場の環境を整えるか。どれにしても、大事なのは「英語を使うシーンを、生活の中にどれだけ増やせるか」です。都心なら外国人のお客さんも増えていて有利ですが、地方だと環境づくりがむずかしい。

ひとつ言えるのは、ある程度の負荷をかけないと、言語は身につかないということ。きれいに勉強して、きれいに成功して、きれいに習得、とはいかないんです。失敗したり、ストレスがかかったり。もし半年でゼロから詰めるなら、私はまず、対人の輪に飛び込む環境づくりから始めます。そこでいろんなリミットが外れたとき、一気に開花しやすい気がします。これから英語に真剣に取り組みたい方々にはぜひ頑張って欲しいですね!

BLUE CANVAS編集部

AYUKOさんの英語学習インタビューでは、現場のリアルな体験から優先的に学んだ教科書には載っていない、美容師という仕事を通じて知る実体験が詰まっていました。翻訳アプリを封じ、道でひとりごとをつぶやき、まわりの音に耳をすませる。異国の地でその国の言語を学ぶには生活の中でその方法がきっと、一番の近道だったのだと思います。

Ayuko 1990年年生まれ

オーストラリア・ゴールドコースト|AYU HAIR Gold Coast スタイリスト


石川県金沢市出身
地元金沢の大手 高単価系サロンで8年勤務したのち、2016年よりオーストラリアへ移住。
日系サロン、韓国系サロンを経て、2020年からフリーランス美容師として活動。

Instagram | @ayu_hair_gc


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